研究ユニット1(第1期)「現代インドの政治経済と思想」

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メンバー

ユニット・リーダー

若原 雄昭(龍谷大学文学部 教授)

分担者

  • 赤松 徹眞(龍谷大学文学部 教授/龍谷大学 学長)
  • 岡本 健資(龍谷大学政策学部 講師)
  • 桂 紹隆(龍谷大学文学部 特任教授)
  • 志賀 美和子(専修大学文学部 准教授)
  • 杉原 薫(政策研究大学院大学教授/龍谷大学経済学部客員教授)
  • 長崎 暢子(龍谷大学人間・科学・宗教総合研究センター 研究フェロー)
  • 吉田 修(広島大学大学院社会科学研究科 教授)
  • 舟橋 健太(人間文化研究機構地域研究推進センター 研究員/龍谷大学現代インド研究センター 研究員)

インドの現代政治は、複雑さを増し、その研究の困難さのなかにある。グローバル経済におけるインドの重要性が、世界の中のインドという分析をいっそう求めているのに対応して、その分析のレベルを重層化し、方法の有効性を高めることが問われている。すなわち、インドではカースト等を基盤としたアイデンティティ・ポリティクスやヒンドゥー・ナショナリズムのような民衆動員が活発に行われ、州や国政選挙の枠組や動向を大きく左右する一方で、国際政治のレベルでは、核の問題や経済関係を軸に、パキスタンと一括視されてきた状況を克服して地域大国としての地位を確固たるものにしようとする行動が見られる。しかしながら、総選挙結果に見られるように、中央政府が追求する「地域大国」化は政治化された民衆の支持を必ずしも得ておらず、政策の連続性を担保する国内的基盤は強くない。そして両者の中間に当たる州政治が、中央政治以上の関心を持って争われている。こうした動きは、外国からインドを眺めたとき、非常にわかりにくい状況と見える。

国家のグローバルな戦略と民衆レベルのリアクションとのこのような齟齬は、今日の世界各地に見られるものである。しかし、インドはその巨大さと多様性に加えて、独立以来ほぼ一貫して継続してきた議会民主主義が、単なる政治的正統性の調達という目的を超えて機能しつつあり、それゆえ、地域研究という枠組を超えて、政治学的にきわめて興味深い研究対象になっている。民主主義が世界のどこにおいてもさまざまな問題を抱えつつ、人類は民主主義の他に有効な政治制度を持たない。その意味で、インド政治の現在は、人類にとっての民主主義の未来を指し示すものになりつつあるとさえおもわれる。こうしたなかで、ユニット1は、以下の3つの角度からインド政治の現在に迫ろうとする。

現代インドと伝統思想(サブユニットA)

桂 紹隆/岡本 健資/若原 雄昭

現代インドの政治と伝統思想との関係を、以下のような視点から分析する。

  1. 近現代インド政治において重要な概念である、サティヤ(真理)やダルマ(道徳性)などの概念に関する古典文献研究。
  2. 現代インドの政治と古典論理との関係、および政治的言説・法廷言語に関する論理(学)的分析。

エリートと下層民:ガーンディーとアンベードカル(サブユニットB)

赤松 徹眞/長崎 暢子/志賀 美和子

近現代思想研究においては、インド独立を導いた指導者ガーンディーと彼への強力な反対者の一人であった不可触民の指導者アンベードカルとの対立を比較のなかで研究する。すなわち、下層民の観点からみたアンベードカルの問題点を探り、また逆に、ガーンディーからみたアンベードカルの問題点を検討する。具体的には国立インド文書館、ネルー博物館などの資料、および、ナグプール大学の収集資料閲覧などを含め、文献収集から始める。その他、マイノリティをめぐる政治動向、日印セキュラリズム比較研究などを、エリートの思想と下層民の感覚の齟齬という観点を交えつつ考察する。

州政治からみる現代インド政治(サブユニットC)

吉田 修/長崎 暢子/志賀 美和子/上田 知亮

「民衆動員」、「州政治」、「中央・国際政治」の3つのレベルを設定し、「州政治」に焦点をあてつつ、それぞれのレベルにおけるインド政治研究の方法論を探求しつつ、各レベルの相互関係を確立することに力を注ぐ。

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